レセコンは診療報酬をどのように処理しているのか
レセコン(レセプトコンピューター)は、診療報酬を計算し、レセプトを作成するためのシステムです。その処理の基礎となるのが、厚生労働省の「診療報酬情報提供サービス」から提供される各種マスターです。
医科診療行為マスターには、診療行為コードと点数だけでなく、入外適用区分、DPC適用区分、医学管理料に関する区分、適用開始日・終了日、点数表上の章・部・区分番号など、多数の機械処理用属性が収録されています。
例えば、令和8年度のB005-11「遠隔連携診療料(入院診療の場合)」は、診療行為コード 113715010、900点として登録され、DPC適用区分には 1 が設定されています。
マスターファイル仕様説明書では、DPC適用区分 1 は「DPCレセプトの出来高部分で算定可能な診療行為」と定義されています。
つまりレセコンは、単に「遠隔連携診療料=900点」という情報だけでなく、その診療行為をDPCレセプト上でどのように扱えるかを判断するための機械可読な情報も利用できます。
ただし、厚生労働省のマスターだけですべての算定要件を自動判定できるわけではありません。
例えば遠隔連携診療料では、対象患者に該当するか、患者の同意を得たか、事前に診療情報を提供したか、他の医療機関の医師と実際に連携診療を行ったか、といった事実も算定要件になります。
これらは診療行為マスターの「点数」や「DPC適用区分」だけからは判断できません。実際のレセコンでは、厚生労働省が提供するマスターや電子レセプトの仕様を基礎として、医療機関が入力する患者・診療情報や、製品側に実装された算定・チェック機能などを組み合わせてレセプトを作成します。
したがって、診療報酬マスターは、レセコンが診療報酬を機械的に処理するための基礎データと考えることができます。
参考文献
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厚生労働省保険局「診療報酬情報提供サービス 令和8年度診療報酬改定のページ」
- 令和8年度の医科診療行為マスターを含む各種基本マスターを提供。
- https://shinryohoshu.mhlw.go.jp/shinryohoshu/kaitei/
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厚生労働省保険局「令和8年度版マスターファイル仕様説明書」
- 医科診療行為マスターの各項目の定義を規定。項番18に「DPC適用区分」を収録。
- https://shinryohoshu.mhlw.go.jp/shinryohoshu/kaitei/
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厚生労働省保険局「令和8年度 医科診療行為マスター」
- B005-11「遠隔連携診療料(入院診療の場合)」を診療行為コード
113715010、900点、DPC適用区分1として収録。 - https://shinryohoshu.mhlw.go.jp/shinryohoshu/kaitei/
- B005-11「遠隔連携診療料(入院診療の場合)」を診療行為コード
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厚生労働省保険局「オンライン又は光ディスク等による請求に係る記録条件仕様(DPC用)」
- DPCレセプトを電子的に記録・請求するための仕様。
- https://shinryohoshu.mhlw.go.jp/shinryohoshu/kaitei/
