DPCの何が画期的だったのか
DPCで画期的だったのは、包括払いを導入したことだけではありません。大きな変化は、急性期入院医療を全国共通の分類によって比較できるようにしたことです。
出来高払いでは、検査、投薬、処置、手術など「何を行ったか」を単位として診療報酬を積み上げます。しかし、病院ごとに患者の疾患や重症度が異なるため、医療費や在院日数だけを比べても、病院間の違いを適切に評価することは困難でした。
DPCでは、傷病名、手術・処置、副傷病などによって患者を共通の診断群に分類します。これにより、同じような患者群について、病院ごとの在院日数、診療内容、医療資源投入量などを比較できるようになりました。
つまりDPCの大きな意義は、医療を単なる「診療行為の集計」だけでなく、 「患者群を単位として比較できるデータ」 として捉えられるようにしたことにあります。
| 比較 | 出来高払い | DPC |
|---|---|---|
| 基本となる単位 | 診療行為 | 診断群に分類された患者群 |
| 主に捉えるもの | 何を何回行ったか | どのような患者にどのような医療を行ったか |
| 病院間比較 | 患者構成が異なるため単純比較が難しい | 同じ診断群を使って比較しやすい |
| 在院日数の比較 | 医療費算定とは直接別の情報 | 診断群ごとに比較・分析できる |
| 医療資源の比較 | 行為ごとの実績を把握 | 同じ患者群で投入量を比較できる |
| 診療報酬との関係 | 行為ごとに積み上げて算定 | DPC/PDPSでは分類を包括評価にも利用 |
